みなさんこんにちは!
SEED Academy 横浜校、溝の口校ヘッドコーチの大輔です。
本日は、「なぜ発音をしっかり学ばなくてはいけないのか?」
という事をテーマにお話したいと思います。
まず簡単に、僕自身の英語の経歴について少しお話させてください。
僕は20歳まで日本で生まれ育ちました。
小さい頃に母親が通訳をしていたこともあり、たくさんの海外のお友達が家に遊びに来ていた環境でした。
また、母親が時と場合によって英語しか話さない、という少し特殊な環境で育ったので、4,5歳の頃は英語を
少し話していたそうです。(僕はあまり覚えていませんが…笑)
しかし小学生になって母親も通訳をやめ、英語を話す機会もあまりなくなり、いつの間にか英語を忘れてしまいました。
そして中学、高校と日本で英語を学び、それなりに成績は良かったものの、昔のように話せずにいたのがコンプレックスで、
大学の途中でカナダに行くことを決断しました。
そして現地で英語を話し、少しずつ感覚を取りもどすことが出来ました。
基本的に今は英語の会話で困ることはほぼありませんが、ネイティブスピーカーのように英語オンリーの場所に長期間いたわけではないので、
話す時には少し英語特有の発音やリズムを意識することはあります。。。。。
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発音とは何なのでしょうか?
何のために学ぶ必要があるのか?
少し一緒に考えてみましょう。
英語学習においては、発音はすごく大切って言われますよね。
僕自身も、初めて海外に行った時には、まだ小さい頃の感覚を取り戻せずにいました。
Vanilla(あえてカタカナ表記するとヴニィーラ) Ice Creamが伝わらず、バナナアイスクリームが出てきた経験があります(泣)
・・・なんか悔しかったです。バナナも好きだから良いんですけど。
それと、単純にネイティブスピーカーっぽく話せると格好良いなぁという浅はかな考えもありました。
その一方で、今は英語を話す人が約17.5億人いる中で(世界の人口の4分の1!)、
英語のネイティブスピーカーは4億人ほどです。
つまり13.5億人は英語を母語としていないので、完璧な英語なんて話せなくて良いじゃないか、
それよりも言いたいことがある方が大切だ、通じることが大切だ、という意見もあります。
・・・結局ネイティブスピーカーのような発音は必要なのでしょうか?不要なのでしょうか?
例えば仕事で英語を使う場合、メールのやり取りしかしないなら発音を学ぶ必要はないですし、取引先の企業がの非ネイティブスピーカーである場合(もしくはネイティブスピーカーであっても)、通じれば良いと割り切れればそれで良いと思います。
仕事で英語を使わなくても、日本に増えてきている外国人の道案内くらいはしてあげたい!と思って、日本にいるんだから自分が拙い英語を話しても理解しようとしてくれるだろう、と思えればそれもありだと思います。
ですが、やっぱり綺麗な英語を話せたほうが格好良く見えるし、尊敬されるし、自分も話していて気持ちが良いと思えば、学ぶ必要があると思います。
僕自身の経験から言えば、海外で対等の立場で自信を持って英語で仕事をするためには、発音を学ぶことは必要だと思います。
(ここで言う発音とは、綺麗な音だけでなく、イントネーションや流暢さも含めた音としてのフローも含みます。)
例えばRの音が多少日本語のラリルレロになっていたとしても問題はないですが、
イントネーションを間違えたり、一文一文発しながら止まってしまっては仕事に支障が出ます。
何より、相手から英語でビジネスが出来る人だ、と思ってもらえません。
少し言い方が良くないかも知れませんが、相手からナメられない為にも、発音は習得しておくべきだと思います。
コミュニケーションで最も大切である「伝えたいこと」があるのに発音が悪く理解してもらえなければ、
勿体無いと思います。
非ネイティブスピーカーでも海外でうまく仕事が出来る人は、1音1音の音に拘るというよりは、
「伝えたいこと・主張すべき点が明確」で、それを流れの中でうまく発信出来る人です。
発音だけ綺麗で中身が薄い人は論外ですが、中身がある中で、発音が綺麗な人とそうでない人は、
周りからの見られ方が随分違うのかなというのもまだまだ事実としてあると思います。
また、英語学習のリスニングの観点から言えば、
「相手の言っていることを聞き取る為」に発音を学ぶことはとても重要です。
人間は構造的に、自分の聞き取れない音は発することができません。
逆に言うと、自分が発することが出来る音は確実に聞こえます。
つまり、例えば「通じれば良いや」、という感覚で発音をしっかりと学んでない人がアメリカのドラマや映画を見て音を聞き取ろうとしても無理なのです。
(しっかりと発音が出来ていない人が映画を理解出来るのは、映像や雰囲気、その場に応じた適切な表現等の知識から文章を構成していたり、背景知識から予想して物事の大筋が理解出来ているだけです。音そのものは聞き取れていません。)
自分がどれだけ英語を話せるかは、単語力や表現力の他に、背景知識や専門知識、その場の文化や人との慣れがものを言いますが、自分がどれだけ音としての英語を聞き取れるかは、自分がどれだけの音を話すことが出来ているか、ということにかかってきます。
自分の知っている内容や慣れた場面であれば、ある程度推測することも可能ですが、
根本的に拾える音を増やしたければ、発音を学ぶ必要はあると思います。
発音を絶対に学ぶ必要があるとは言いませんが、リスニングのために発音を学ぶ、という視点もぜひ取り入れてみるべきだと思います。
ー要するにー
・「その場の雰囲気で通じて楽しめれば良い」、もしくは「仕事内容がメールのやりとりだけなのでいらない」と思っている訳でなければ、発音を学ぶことは大切である。
「音」そのものを学ぶことによってリスニングも伸びるし、ビジネスの場面では対等な仲間として扱ってもらえることが多い。
・「通じれば良い」と割り切ってしまうと、リスニングでもスピーキングでどうしても根本的な音で遅れが生じる。
音が聞き取れなければ、背景知識やその場のシチュエーションからの動向をある程度想像しなければならない為、意味においての多少のズレや、時間的なラグが生じてしまう。
・コミュニケーションでは「伝えたいことがある」のが大前提だが、その前段階として発音は身につけておくべき。
ー応用ー
「発音」を学べば世界が広がる。普段の会話や、映画やドラマ等の根本的な音が拾えるようになれば、あとは自分の活躍したい場所での特有の文化や、
場面に応じたフレーズを学んでいくことによって、スピーキングも相乗効果で伸びていく。
2020年07月04日 12:30